在宅をやっている薬局に移ると、仕事はどう変わるのか。
求人票の「在宅あり」だけでは、何も分かりません。

こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。

同じ「在宅あり」でも、居宅を数件と、施設をまとめて担当するのとでは、まったく別の仕事でした。

僕が受け持ったのは、居宅が1件、2件、3件のとき。
それとは別に、施設の在宅で20人ほどの薬を担当したこともあります。

この2つは、1日の過ごし方から違います。

とんぷくのアイコン

この記事を書いた人

名前:とんぷく
職業:薬局薬剤師(管理薬剤師)
経歴:薬剤師歴19年・転職4回
備考:一包化が好き。パートナーも薬剤師

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居宅|件数が少なくても、時間は読めません

調剤薬局の外観のイラスト

居宅は、患者さんの家に行きます。

件数としては1件から3件でした。
数だけ見ると少なく感じますが、1件あたりが長いです。

  • 移動の時間がかかる
  • 家に上がって、生活の様子を見る
  • 家族の話を聞く
  • 残薬を一緒に数える

残薬の確認が、いちばん時間を取ります。
引き出しや棚から出てきた薬を並べて、いつのぶんかを確かめていきます。

そして、ここで出てくる情報が処方の見直しにつながります。
飲めていない理由が、家に行くと分かることがあります。

店にいては見えないものが見えます。
これが居宅の面白いところだと思っています。

施設|20人ぶんを、まとめて動かす

白衣を着た薬剤師2人が話しているイラスト

施設は、まったく性質が違いました。

20人ほどの薬をまとめて担当します。
一人ひとりの家に行くのではなく、施設にまとめて届く形です。

  • 一包化の量が、けた違いに増える
  • 日付と食前食後で分ける作業が大量に出る
  • 看護師さんや介護職員さんとのやり取りが中心になる
  • 変更が出ると、作り直しが一気に来る

患者さんと直接話す時間は、居宅よりずっと少ないです。
その代わり、施設の職員さんとの関係が仕事の質を決めます。

言い方を変えると、施設は「量の仕事」、居宅は「時間の仕事」です。

店の中も変わります

白衣の薬剤師がポイントを説明しているイラスト

在宅が入ると、残った人の負担が変わります。

誰かが出ている間、店は人が減った状態で回ります。
一人出ると、その時間は実質的に人数が1人少ない店になります。

だから、在宅の件数より「何人の店で、何件やっているか」のほうが大事です。

  • 薬剤師4人で居宅3件なら、たぶん回ります
  • 薬剤師2人で施設20人なら、かなり厳しいはずです

枚数と人数をセットで見る話は薬剤師2人の店と、10人の店に書きました。
在宅も同じ見方をしてください。

面接で聞いておく4つ

Q&Aと書かれたホワイトボードと薬剤師のイラスト

「在宅あり」の求人を見たら、ここを確かめます。

  • 居宅か施設か、その比率は
  • いま何件(何人)やっているか
  • 誰が行っているか(特定の人だけか、全員が回るか)
  • 移動の手段は(社用車か、自家用車か。ガソリン代は出るか)

4つ目を忘れる人が多いです。
自家用車で、ガソリン代が出ない会社があります。

3つ目も大事です。
「全員が順番に」という店と、「できる人がずっと」という店では、入ったあとが違います。

聞きにくければ担当者が代わりに聞いてくれます。
質問の選び方は薬剤師の面接で必ず聞くべき逆質問5つにまとめました。

在宅の経験がなくても、入れます

上向きの矢印を駆け上がる人のイラスト

未経験でも問題ありません。
最初は同行から入るのが普通です。

覚えることは多くありませんでした。

  • 訪問の記録の書き方
  • 居宅療養管理指導の算定の流れ
  • 医師とケアマネへの報告の形

手順が決まっているので、覚えれば終わります。

むしろ難しいのは、家に上がることそのものだと思います。
店のカウンター越しとは、距離感がまったく違います。

ここは慣れです。
何件か行けば、普通になります。

在宅の経験は、転職のときに強い材料になります

右肩上がりに伸びる2本の折れ線グラフ

採用する側に回って分かったことがあります。

在宅の経験は、面接で必ず聞かれます。

しかも、「経験あり」ではまったく足りません。
件数まで言えるかどうかで、伝わる量が変わります。

居宅を月◯件、施設を◯人ぶん担当していました。

これが言えると、提示される条件が変わります。

書き方は薬剤師の職務経歴書にまとめました。
いまの件数は、いるうちに数えておいてください。

転職はリスクを伴いますが、在宅のある店がいくらで出ているかを見るだけなら何も失いません。

在宅のある求人を見てみる

まとめ

ゴールの旗を指し示す男性のイラスト

在宅について、押さえておくことは次の5点です。

  • 居宅と施設は別の仕事。居宅は時間の仕事、施設は量の仕事
  • 居宅は件数が少なくても長い。残薬の確認がいちばん時間を取る
  • 在宅が入ると、残った人の負担が変わる。件数より「何人で何件」
  • 面接では居宅か施設か・件数・誰が行くか・移動手段を聞く
  • 未経験でも入れる。ただし経験は、次の転職で必ず聞かれる

「在宅あり」の4文字の中身は、店によってまるで違います。
聞かずに入ると、想像と違うことになります。

どの会社を使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選にまとめています。

まずは2〜3社を比べてみる

それでは、また。