面接で必ず聞くべき逆質問5つ|聞かなかったせいで1年で辞めた話
「何か質問はありますか」
新卒で入る薬局の面接で、僕はここで

特にありません。
と答えました。その職場は、1年足らずで辞めています。
こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。面接する側にも座ってきました。
逆質問は、好印象を与えるための時間ではありません。入る前に確かめるための、最後の機会です。
理由は単純で、入ったあとでは何ひとつ確かめられないからです。
離職率も、管理薬剤師の人柄も、実際の残業時間も、入社した翌日から嫌でも分かります。
分かったときには、もう辞めるか続けるかしか選べません。
何も聞かずに決めた1回目

1回目の転職は、エージェントに探してもらった条件に飛びつきました。
「じゃあ、ここにします」と軽く返事をしただけです。
事前の下調べはゼロでした。
面接でも、逆質問の時間に何も聞きませんでした。
聞くことを思いつかなかった、というのが正直なところです。
入ってから分かったことを並べます。
- 前任者が半年で辞めていた
- 常勤が実質2人で、片方が翌月に辞めることが決まっていた
- 残業は求人票の「月10時間程度」ではなかった
どれも、面接で聞いていれば答えてもらえたことです。
聞かなかったから知らなかっただけでした。
結果は1年足らずで退職です。
この失敗の詳しい話は薬剤師転職でやってしまった失敗談に書きました。
必ず聞く5つの質問

4回の転職を経て、僕が必ず聞くようになった質問です。
どれも、答えそのものより「答えられるかどうか」に意味があります。
| 聞くこと | 分かること |
|---|---|
| 去年この店舗で何人辞めましたか | 定着しているか。答えを濁したら、それが答えです |
| 管理薬剤師はどんな方ですか | 店の空気。ここでほぼ決まります |
| 1日の処方箋枚数と薬剤師の人数は | 忙しさの実態。求人票の数字より正確です |
| 残業は月どれくらいですか | 数字と、答える人の反応の両方を見ます |
| 入って3ヶ月、何を期待されますか | 任される範囲と、育てる気があるかどうか |
「去年、何人辞めましたか」
求人票には絶対に載らない数字です。
そして、店舗にいる人なら必ず知っています。
答えにくい質問に見えますが、聞き方を変えれば普通の確認になります。
「欠員の補充ですか、増員ですか」から入ると自然です。
欠員なら、その人がなぜ辞めたのかまで聞けます。
「管理薬剤師はどんな方ですか」
僕自身が管理薬剤師なので断言できますが、薬局の居心地は管理薬剤師でほぼ決まります。
ここが張り詰めていると、店全体が張り詰めます。
面接に管理薬剤師本人が出てくることも多いので、その場合は「何年この店舗にいらっしゃいますか」に変えます。
在籍年数が短いと、その人もまた動く可能性があるということです。
「1日の処方箋枚数と、薬剤師の人数は」
セットで聞くのが大事です。
枚数だけ聞いても忙しさは分かりません。
枚数 ÷ 人数で、ようやく実感に近づきます。
パートを含むのか、事務は何人いるのかまで聞ければ、かなり正確な絵が描けます。
この2つの数字で何が読めるかは薬剤師2人の店と、10人の店にまとめています。
「残業は月どれくらいですか」
数字そのものより、誰がどんな顔で答えるかを見ています。
その場にいる人が即答できるなら、実態として把握されているということです。
人事の人が資料を見て答えるだけなら、店舗の実態とはずれている可能性があります。
「入って3ヶ月で、何を期待されますか」
答えられない職場は、育てる設計を持っていません。
逆に「まず監査に慣れてもらって、3ヶ月目から在宅に一緒に行ってほしい」と具体的に返ってきたら、その店には受け入れる準備があります。
入ってからのイメージも同時に作れます。
最初の3ヶ月をどう過ごすかは新しい職場の最初の3ヶ月にやったことに書きました。
聞きにくいことの聞き方

給料や休みを聞くと印象が悪くなる、と思っている人が多いのですが、問題なのは聞くことではなく聞き方です。
要求として聞くと角が立ちます。
確認として聞くと立ちません。
| 角が立つ言い方 | 確認として聞く言い方 |
|---|---|
| 残業は多いですか | 繁忙期はどのくらいの時間になりますか |
| 給料は上がりますか | 昇給はどういう基準で決まっていますか |
| 有給は取れますか | 有給はどう申請する運用ですか |
| 人間関係はどうですか | いま何人体制で、どんな年代の方がいますか |
右の列は、どれも制度と事実を聞いているだけです。
答える側も答えやすい。
質問しない人が落ちる理由

面接する側に回って分かったことがあります。
「特にありません」と答えた人は、志望度が低いとは思われません。
もっと具体的に、こう思われます。
この人は、判断材料を持たないまま入ってくる。
だからあとで「思っていたのと違う」と言って辞める。
採用する側にとって、1年で辞められるのは大きな損失です。
だから逆質問がない人は、リスクとして見られます。
質問しないほうが落ちやすいのです。
そして質問した人は、聞いた内容ごと覚えられます。
「残業を気にしていた人」と分かっていれば、配属や説明の仕方も変わります。
聞いておくと、入ってからの扱いまで変わるということです。
見学は必ず行く

質問で分かるのは、答えてもらえる範囲までです。残りは、行けば5分で分かります。
- 待合室の患者さんの年齢層(在宅が多いのか、小児科の門前なのか)
- 調剤室の広さと動線
- スタッフどうしの話し方
- 掲示物が最新かどうか
僕は4回目のとき、面接前に店舗見学をさせてもらいました。
許可してくれる企業はあります。
見学を断る職場は、それ自体が情報だと思っています。
まずは2〜3社を比べてみる
まとめ

逆質問について押さえておくことは、次の5点です。
- 逆質問は評価される場ではなく、こちらが判断する場です
- 去年の退職者数・管理薬剤師の人柄・枚数と人数・残業・3ヶ月の期待の5つを聞く
- 答えの中身より、答えられるかどうかを見る
- 聞きにくいことは、要求ではなく確認の形にすれば角が立ちません
- 質問しない人のほうが落ちやすい。判断材料を持たずに入る人だと見られます
新卒のときの僕に一言だけ言えるなら、「特にありませんと言うな」だと思います。
あの5分で聞けたはずのことを、僕は1年かけて知りました。
なお、離職率や管理薬剤師の人柄は、担当者がついていれば面接の前に分かることもあります。
求人票に書いていないことを知っているのは彼らだけなので、そこは使ったほうが早いです。
どこを使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選に、面接そのものの答え方は薬剤師の面接でよく聞かれる質問にまとめました。
それでは、また。
