「薬剤師転職ドットコム」で検索して、ここにたどり着いた人がいるかもしれません。

運営会社の公式サイトに載っている現在のサービス名は「メディヤク(メディウェル薬剤師)」です。古い名前で紹介している記事がまだ大量に残っていますが、公式の薬剤師向けサービス一覧に並んでいるのはメディヤクだけです。

こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。

メディヤクは、会社としての信頼性はかなり高い。ただし「親会社が大手調剤チェーンである」ことを知ったうえで使ってください。

これは欠点の指摘ではなく知って使えば強みになり、知らずに使うと混乱するだけの話です。

僕はメディヤクを使っていません。たくさん調べてわかったことと、採用する側に回ったことがある人間として言えることを書きます。

運営会社の概要

オフィスビルのイラスト

株式会社メディウェルが運営しています。公式サイトの会社概要から、そのまま並べます。

項目 内容
会社名 株式会社メディウェル
設立 1996年2月
代表者 坪井 隆幸
資本金 2億850万円
従業員数 202名(2025年1月10日時点)
本社 札幌市中央区北1条西5丁目
拠点 7拠点(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)
有料職業紹介事業 01-ユ-010052
資本関係 東証プライム上場・アインホールディングスのグループ企業

転職サイトのなかには、運営会社の資本金も従業員数も出していないところがあります。メディウェルは設立から資本金、従業員数、拠点、許可番号、資本関係まで公式サイトに出しています。許可番号の「01」は北海道の番号です。

この会社の本業は、実は薬剤師ではありません。「医師転職ドットコム」を27年やってきた会社です。医療機関のコンサルティングから始まっていて、病院側との付き合いが長い。

ここが、薬剤師にとっての意味を持ちます。

病院への転職がおすすめ

高齢の患者に説明する薬剤師のイラスト

調剤薬局への転職なら、薬局に強い会社を選べばいい。ただ、病院薬剤師を一度考えてみたいという人には、話が変わります。

病院の求人は、薬局の求人とは性質がまったく違います。

  • 数が少ない(欠員が出ないと募集が出ない)
  • 募集が公開されないことがある
  • 給与が薬局より低いことが多く、そのぶん条件の見極めが要る

こういう求人は、その病院と普段から付き合いのある会社でないと拾えません。医師の紹介で27年その病院と話してきた会社と、薬剤師求人だけを集めてきた会社とでは、入ってくる情報が違います。

求人数は2026年8月30日時点で6,467件。5万件をうたうサイトと並べると、かなり少なく見えます。この会社は、数で選ぶところではありません。

親会社がアイングループ

画像:アイングループHPより

メディウェルは、アインホールディングスのグループ企業です。アイングループは、全国に調剤薬局を展開している大手です。

つまり、あなたに薬局を紹介する会社の親会社が、薬局チェーンそのものということになります。

これは悪いことなのか

まず、違法でもグレーでもありません。大手調剤チェーンが人材紹介会社を持っている例は、他にもあります。ファルマスタッフを運営する株式会社メディカルリソースが、日本調剤のグループ企業なのも同じ構造です。むしろ、薬剤師の人材紹介では珍しくない形です。

そして、メリットのほうが分かりやすいです。

  • 薬局の内側を知っている。加算の取り方、在宅の回し方、店舗ごとの忙しさの違いを、実務として理解している会社です
  • 薬局が薬剤師に何を求めるかを、正確に知っている。面接で何が評価されるかを、伝聞ではなく自分の事業として知っています

僕が管理薬剤師として採用に関わったときに実感したのは、紹介会社の担当者の質は「薬局の仕事をどれだけ知っているか」でほぼ決まるということです。薬局を運営しているグループの会社は、この点では明確に有利です。

では、何に気をつけるのか

一点だけです。「グループ内の薬局を勧められる可能性がある」ことを、頭の片隅に置いておく。

これも悪いことではありません。アイングループの薬局が自分に合っているなら、それは良い転職です。問題になるのは、勧められている理由を知らないまま「中立な第三者の意見」だと思い込むことです。

対処はかんたんで、最初の面談で一言聞けば済みます。

「御社のグループの薬局はどこですか。今回はグループ内も候補に入れて見ますか、外して見ますか」

これを聞いて嫌な顔をする担当者なら、その時点で分かります。ちゃんとした担当者なら、むしろはっきり答えます。

紹介会社に中立性を期待するのは、そもそも筋が違います。彼らの報酬は、あなたが入社した会社から出ます。中立な人はいません。だから、中立かどうかではなく、どこと近いかを把握して使う。これが4回転職して身についた距離感です。

エージェントの言葉の切り分け方は薬剤師が4回転職した全記録にも書きました。

メディヤクが向いている人・向かない人

はてなマークが乗った天秤

ここまでを踏まえて、合う人と合わない人を分けます。分かれ目は求人の数ではなく、あなたが何を重く見るかです。

メディヤクが向いている人

  • 病院薬剤師を候補に入れたい人。医師紹介で27年積み上げた病院ネットワークがあります
  • 会社の信頼性を重く見る人。上場企業グループで、情報開示もはっきりしています
  • 7拠点(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)の圏内にいる人
  • 薬局側の事情を分かっている担当者と話したい人

メディヤクが向かない人

  • 求人の数を比べたい人。6,467件は、5万件規模のサイトと並べると見劣りします
  • アイングループを絶対に候補から外したい人。外すこと自体は伝えれば済みますが、それなら資本関係のない会社を選ぶほうが気は楽です
  • 単発派遣や週2日以下のパートを主目的にしている人。そこは派遣に特化した会社のほうが案件が厚いです

転職サービス名が変更されている

虫眼鏡で調べている女性のイラスト

冒頭に書いたとおり、このサービスは古い名前で紹介している記事がまだ大量に残っています。同じことが「リクナビ薬剤師」にも起きていて、こちらは現在「ジョブメドレーエージェント 薬剤師」に変わっています。

つまり、転職サイトの比較記事は、名前が変わったことにすら気づかないまま量産されているということです。

なので、こう考えてください。比較記事は入り口として使い、最終的な条件は必ず公式サイトで確認する。求人数も、対応エリアも、サービス名すら、記事のほうが古いことがあります。

この記事も同じです。2026年8月30日時点で公式サイトに書いてあることを根拠にしています。読んでいる時点でずれていたら、公式のほうが正しいです。

まとめ

白衣の薬剤師がポイントを説明しているイラスト

メディヤクについて覚えておいてほしいのは、次の6点です。

  • 現在の正式なサービス名は「メディヤク(メディウェル薬剤師)」。古い名前の記事が多いので注意
  • 運営は株式会社メディウェル。1996年設立、資本金2億850万円、従業員202名、7拠点。設立から資本関係まで公式サイトに出ています
  • 東証プライム上場・アインホールディングスのグループ企業。薬局の内側を知っている強みと、グループ内を勧められる可能性の両方がある
  • 対処は最初の面談で「グループの薬局はどこですか」と聞くだけ
  • 求人6,467件は数としては少ない。この会社は数で選ぶところではありません
  • 向くのは、病院を候補に入れたい人と、会社の信頼性を重く見る人

エージェントは万能ではなく、代わりに、求人票に書いていないことを知っている唯一の相手です。どこの会社と近いのかを把握したうえで使えば、そこはちゃんと武器になります。

実際に登録して話を聞いたら、その中身はあらためて書きます。良かったところも、そうでなかったところも。

他社との比べ方は【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ6選、登録から入職までの流れは薬剤師転職エージェントの使い方にまとめています。

それでは、また。