転職回数、多いと落とされますよね

転職3回目を考えている人からよく聞く言葉です。

こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回しました。転職回数が多い側の人間です。

結論から書きます。調剤薬局に限れば、回数そのものではほぼ落とされません。落とされるのは「説明できないとき」です。

理由は単純で、薬剤師の採用現場はいつも人が足りていないからです。回数を理由に切れるほど、応募者は余っていません。

ただし面接では必ず聞かれます。僕も4回目のときに聞かれました。この記事では、実際に聞かれた質問と、そのとき僕がどう答えたかをそのまま書きます。

この手の記事はたくさんありますが、そのほとんどは「採用担当者によると」という伝聞です。僕は転職を4回した本人で、いまは管理薬剤師として面接する側に座ることもあります。両方の席から見た話をします。

そもそも、何回から「多い」のか

一般に、採用側が気にしはじめるのは3回目からと言われます。僕の実感もだいたい同じです。

ただし職種によって基準がまったく違います。

回数が気にされやすい順(僕の体感)

大規模病院 かなり見る
製薬メーカー・企業 かなり見る
中小病院 やや見る
調剤薬局 あまり見ない
ドラッグストア あまり見ない

採用の母数と、人手の逼迫度の違いです。募集枠が少ないところほど、絞る材料として回数を見ます。

調剤薬局とドラッグストアは、慢性的に人が足りません。だから3回でも4回でも、面接には普通に呼ばれます。僕自身、4回目の転職活動で回数を理由に断られたことは一度もありませんでした。

断られた理由は、いつも年収でした。「こんなに出せないよ」と複数の会社に言われています。回数より、こちらのほうがよっぽど現実的な壁です。

4回目の面接で、実際に聞かれたこと

ここからが本題です。

「前職はなぜ辞められたんですか」

いちばん最初に来ます。ほぼ確実に聞かれると思っていいです。

このとき採用側が知りたいのは、回数そのものではありません。「うちに来ても、また同じ理由で辞めるのか」です。

職歴の数だけ聞かれます。

僕はこう答えました。要点だけ書きます。

最初の職場は、規模の大きさで選んでしまい、自分の適性と合いませんでした。次は逆に小さい薬局で、そこで働き方が合うとわかりました。その後は地元に近い職場に移りましたが、今度は人間関係の距離が近すぎた。規模も距離も、自分に合う範囲がだいぶ具体的にわかってきたところです。

ポイントは、回数を「学習の履歴」として並べたことです。

言い訳をしていないし、前職を悪く言ってもいない。ただ「毎回ちがう理由で、毎回ちがう学びがあった」と説明できれば、それ以上突っ込まれることはありませんでした。

「うちは何年くらい続けられそうですか」

これも聞かれます。というより、面接する側に回った今の僕も、この質問はします。

正直に言うと、ここで「一生働きます」と言われても信用していません。

僕が聞きたいのは、この人が何を条件に続けられるかです。だから答えるなら、こういう形がいいと思います。

前の職場を出た理由は◯◯でした。御社でそこが問題にならないのであれば、長く働きたいと思っています。

条件つきで答えるほうが、かえって信頼されます。無条件の「がんばります」は、こちらから見ると中身がありません。

「前の職場の悪いところを教えてください」

これは罠に見えますが、罠ではありません。

聞きたいのは悪口の内容ではなく、この人が不満をどう言語化するかです。

感情だけで話す人は、うちでも同じことを言うだろうなと思われます。逆に「業務量が◯人分に対して薬剤師が◯人だった」のように事実で話せる人は、問題を構造で見られる人だと判断されます。

僕が面接する側でいちばん見ているのは、実はここです。

「辞めたことを、前の職場の人はどう受け止めましたか」

これを聞かれたことがあります。少し変わった質問ですが、意図はわかりやすい。

円満に辞められる人かどうかを見ています。引き継ぎを放り出して辞める人は、次も同じことをします。

在宅やかかりつけの担当患者がいる場合、申し送りをどうしたかまで話せると、それだけで印象が変わります。

面接する側に座って気づいたこと

管理薬剤師をしていると、採用面接に同席することがあります。そこで気づいたことを3つ書きます。

1. 回数より「直近」を見ている

5回転職していても、直近が5年続いていれば、ほとんど気になりません。

逆に2回でも、どちらも1年未満なら気になります。見られているのは合計ではなく、いちばん最近のパターンです。

僕の1回目は1年足らずでした。それでも今まで問題にならなかったのは、そのあとが長かったからだと思います。

2. ブランクのほうが聞かれる

回数より、空白期間のほうが質問されます。

理由がはっきりしていれば(育児、介護、資格、療養)まったく問題になりません。でも説明がないと想像で埋められます。ここは正直に言ったほうが早いです。

3. 履歴書の書き方でだいたい伝わる

回数が多い人の履歴書には、2種類あります。

  • 職場名と期間だけを並べている
  • それぞれで何をしていたかが書いてある

後者は、読んだ時点で「この人は説明できる人だ」とわかります。処方箋枚数、担当していた科、かかりつけの件数、在宅の担当数。名称と数字が入っているかどうかで、面接前の印象がまるで変わります。

転職回数が多い人が、本当に気をつけるべきこと

ここまで「回数は気にしなくていい」と書いてきましたが、ひとつだけ本気で気をつけるべきことがあります。

同じ理由で辞めていないか、です。

僕の4回は、理由がそれぞれ違いました。仕事についていけなかった回、環境が合った回、人間関係が壊れた回、条件で動いた回。

でも4回とも「人間関係」で辞めていたら、それは職場ではなく自分側に原因がある可能性が高い。採用側もそう見ます。

転職を考えたとき、まず過去の退職理由を並べて書いてみてください。同じ言葉が繰り返し出てくるなら、次の職場を探す前に考えることがあります。

これは自分に対しても言っています。

それでも動くと決めたなら

転職回数が多い人ほど、情報を持って動いたほうがいいです。

理由は単純で、次を失敗したときのダメージが大きいからです。回数が1つ増えるたびに、次の説明が少しずつ難しくなります。

だから僕は、回数が多い人ほどエージェントを使ったほうがいいと思っています。求人票には書いていない「何人辞めたか」「管理薬剤師がどんな人か」を持っているのは彼らだけです。

自分に合う会社を絞り込む作業を、自分だけでやろうとしないほうがいい。4回やった人間として、そこは強く思います。

各社の特徴は別の記事に正直にまとめています。良いところも、正直いまいちだったところも書いているので、よければどうぞ。

それでは、また。

▼ 4回ぶんの全体像はこちらにまとめています
薬剤師が4回転職した全記録|年収・辞めた理由・失敗を全部出します

▼ 各社の特徴を正直に比べた記事はこちら
【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ6選