薬剤師の履歴書の書き方|採用する側が見ているのは3か所だけ
履歴書の書き方を調べると、どのサイトも同じことが書いてあります。
誤字をしない、空欄を作らない、写真は3ヶ月以内。
そのとおりなのですが、それを守れば通るわけではありません。
こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。
応募する側として4回ぶん書き、採用する側として面接に同席したこともあります。
採用する側が履歴書で見ているのは、だいたい3か所です。職歴欄と、志望動機と、写真。ほかはほとんど読んでいません。
理由は、履歴書が「落とすための紙」ではなく「面接で何を聞くかを決める紙」だからです。
読みながら、頭の中で質問を組み立てています。
だから、きれいに埋まっているかどうかはあまり関係がありません。
大事なのは、聞かれたい話がどこに置いてあるかです。

履歴書は、質問を決める紙です

採用する側に座ってみて、いちばん意外だったのがここでした。
履歴書を読む時間は、長くて数分です。
その数分でやっているのは、採点ではありません。
「この人に何を聞こうか」を決めています。
だから、こういう履歴書は困ります。
- 会社名と入社・退社の年月しか書いていない
- 志望動機が、どこの会社にも出せる内容になっている
悪くはありません。ただ、質問が浮かびません。
質問が浮かばない人は、面接が盛り上がらないまま終わります。
面接でそのあと何を聞かれるかは薬剤師の面接でよく聞かれる質問にまとめました。
1か所目|職歴欄に、1行ずつ足す

いちばん差が出るのがここです。
多くの履歴書は、こう書いてあります。
2018年4月 株式会社〇〇薬局 入社 2022年10月 一身上の都合により退職
これだと、何も聞けません。
僕は、各社に1行ずつ足すようにしています。
2018年4月 株式会社〇〇薬局 入社 内科・整形外科の門前(1日80枚/薬剤師4名)。2019年より管理薬剤師。
足したのは3つだけです。
- どんな処方元か(内科門前、総合病院前、面対応など)
- 規模(1日の処方箋枚数と、薬剤師の人数)
- 役職と、就いた時期
この1行があると、質問が生まれます。
「80枚を4名ということは、在宅もやっていましたか」
「管理薬剤師になったのは何がきっかけでしたか」
面接で話したいことを、先に置いておくわけです。
転職回数が多い場合も同じです。
回数そのものより、各社で何をしたかが書いていないほうが不利でした。
くわしくは転職回数が多い薬剤師は不利なのかに書いています。
2か所目|志望動機は、前職の話で終わらせない

落ちる履歴書に共通するのは、志望動機が前の職場の話で終わっていることです。
- 残業が多かったので
- 人間関係がうまくいかなかったので
- 教育体制が整っていなかったので
どれも本当のことだと思います。
ただ、受け取る側には「次もそう言うのだろう」と届きます。
形としては、不満を、次にやりたいことへ変換します。
| 前職の事実 | 志望動機の形 |
|---|---|
| 残業が月40時間あった | 在宅や服薬指導に時間を使える環境で働きたい |
| 教育体制がなかった | 新人を育てる側に回りたい |
| 1店舗しか経験がない | 複数の処方元を見て、幅を広げたい |
嘘を書く必要はありません。
同じ事実を、過去向きに書くか、先向きに書くかの違いです。
転職理由の伝え方は薬剤師の転職理由5つとうまい伝え方にまとめました。
3か所目|写真

ここは短く済みます。
スピード写真で問題ありません。
調剤薬局の採用で、写真館かどうかを気にしている人を見たことがありません。
見ているのは1つだけです。
服装が、面接に来る格好と揃っているか。
Tシャツの写真で来た人がスーツだと、ちぐはぐな印象になります。
逆も同じです。
3ヶ月以内という決まりは守っておいてください。
古い写真は、本人と違って見えることがあります。
ほとんど読まれていない欄もあります

正直に書きます。
- 趣味・特技
- 通勤時間
- 扶養家族の欄
ここで落ちることは、まずありません。
埋めておけば十分です。
ただし、本人希望記入欄だけは別です。
「貴社規定に従います」とだけ書く人が多いのですが、もったいないと思っています。
ここに書いておくと、面接の前に調整してもらえることがあります。
- 子どもの迎えがあるため、18時までの勤務を希望します
- 現職の引き継ぎがあるため、入社は3ヶ月後を希望します
言いにくい条件ほど、紙に書いておくほうが通りやすいです。
面接の場で切り出すと、交渉に見えてしまいます。
年収の話だけは、ここに書かないほうがいいです。
理由は薬剤師の年収交渉はいつ・誰が・どう言うのかに書きました。
手書きかパソコンか

調剤薬局の採用では、どちらでも通ります。
手書きを指定された場合だけ従えば十分です。
指定がないなら、書き直しのきくパソコンのほうが楽だと思います。
紙で出す場合は、履歴書と職務経歴書がセットになっているものが使いやすいです。
新卒の場合は、書くものが違います

職歴がないので、実習先と研究室が中身になります。
- 実習先の薬局・病院で、何を見たか
- 卒業研究のテーマと、何をしたか
- 部活やアルバイトで、続けたこと
ここで見られているのは、知識ではありません。
続けられる人かどうかです。
ひとつだけ言っておきたいことがあります。
僕は新卒のとき、1社しか見ずに決めました。
紹介された薬局は処方箋が1日三桁後半で、1年ももちませんでした。
履歴書を磨くより先に、2社以上を比べてください。
その話は薬剤師の転職で失敗した話3つに書いています。
履歴書と職務経歴書は、役割が違います

混ざりがちなので、分けておきます。
| 履歴書 | 職務経歴書 | |
|---|---|---|
| 書くもの | 事実 | 中身 |
| 量 | 1枚 | A4で1〜2枚 |
| 役割 | 質問のきっかけを置く | 質問に先回りして答える |
履歴書だけで勝負しようとすると、どうしても書ききれません。
細かい話は職務経歴書に回して、履歴書は読みやすさを優先したほうがうまくいきます。
職務経歴書の書き方は薬剤師の職務経歴書にまとめました。
書き終わったら、人に見てもらう

自分で読み返しても、たいてい気づきません。
エージェントを使っているなら、担当者に見てもらうのがいちばん早いです。
応募先に合わせて直す提案までしてくれます。
僕は4回とも、担当者に目を通してもらっています。
職歴欄に1行足す書き方も、もとは担当者からの指摘でした。
登録して相談するだけなら無料です。
転職はリスクを伴いますが、履歴書を見てもらうだけなら何も失いません。
履歴書を見てもらうところから
まとめ

薬剤師の履歴書について、押さえておくことは次の5点です。
- 履歴書は面接で何を聞くかを決める紙。採点されてはいない
- 職歴欄に1行足す。処方元・規模(枚数と人数)・役職と時期
- 志望動機を前職の話で終わらせない。不満を、次にやりたいことへ変える
- 写真はスピード写真で十分。服装を面接と揃える
- 本人希望欄は使う。言いにくい条件ほど、紙に書くほうが通る
きれいに埋めることが目的ではありません。
聞かれたい話を、どこに置くかです。
どの会社を使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選にまとめています。
まずは2〜3社を比べてみる
それでは、また。

