人手不足で辞められないと思ったとき|辞められます
いま自分が抜けたら、店が回らない。
そう思って言い出せない人は、たぶん多いです。
こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。
人を送り出す側も、何度もやってきました。
辞められます。人が足りないのは会社の問題であって、あなたが引き受けるものではありません。
理由は、店の人員を考えるのが会社の仕事だからです。
あなたが無理をすると回ってしまうので、会社は何もしなくて済みます。
法律の上でも、辞める側に期間の縛りはほとんどありません。
そして、抜けた店は、たいてい回ります。

辞めるのに、会社の許可は要りません

期間の定めのない雇用、つまり普通の正社員の場合はこうです。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。 この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。 (民法627条1項)
「いつでも」と書かれています。
そして、申し入れから2週間で終わります。
理由を認めてもらう必要も、後任が決まるのを待つ必要もありません。
ただし、これは最後の砦として知っておく話です。
実務では、就業規則に「1〜2ヶ月前まで」と書かれていることが多く、そちらに沿うほうが円満です。
手続きの順番は退職から入社までの手続きにまとめました。
「自分が抜けたら回らない」は、たいてい回ります

送り出す側を何度もやって、これははっきり言えます。
抜けた穴は、必ず誰かが埋めます。
- 本部や近隣店舗からヘルプが入る
- 残った人のシフトが組み直される
- 派遣や単発で埋める
- それでも足りなければ、採用が動く
最後のものがいちばん大事です。
人が辞めて初めて、会社は採用に動きます。
逆に言うと、誰も辞めないうちは動きません。
一人薬剤師の店でも、複数店舗ある会社ならヘルプは出せます。
その話は一人薬剤師はきついのかに書きました。
言い出せなくなるのは、責任感のある人です

辞められないと感じる理由は、だいたいこの3つでした。
- 患者さんの顔が浮かぶ
- 残る人に申し訳ない
- 管理薬剤師なので、自分が回している自覚がある
3つ目が、いちばん抜けられません。
僕もそうでした。
ただ、ここで思い出してほしいことがあります。
店のキャパシティを超えているかどうかを考えるのは、会社の仕事です。
僕は1年ぶんの来局データを出して、花粉症の時期に増員を頼みました。
会社は動きませんでした。
頑張って回してしまったから、動かなかったのだと思っています。
この構造はブラック薬局の特徴6つと管理薬剤師を通算10年やって、面接する側にも回ってわかったことに書きました。
辞める前に、1回だけ言ってみる

いきなり辞表を出す必要はありません。
先に、状況を伝えてください。
やることは単純です。
- 困っている状況を、具体的な数字にする
- 上司か社長に伝える
- 会社がどうするかを待つ
動く会社なら、辞めずに済みます。
動かなかったという事実が、次に進む根拠にもなります。
そして、面接で退職理由を聞かれたときに効いてきます。
「頼んだけれど変わらなかった」は、不満ではなく判断になるからです。
言い方は薬剤師の退職理由は面接でどう言うかにまとめました。
引き止めの言葉は、だいたい決まっています

伝えたあとに言われることも、ある程度決まっています。
- 「いまは人がいないから、もう少し待ってほしい」
- 「後任が決まるまで」
- 「お前はどこへ行っても同じだ」
1つ目と2つ目には、期限がありません。
待っているうちに、また人が辞めます。
待つなら、日付を決めてください。
「◯月末で」と先に言ってしまうほうが、結果的に角が立ちません。
言われる言葉と返し方は「お前はどこへ行っても同じだ」にまとめました。
人手不足は、こちらに有利な材料でもあります

見落とされがちですが、ここは大事です。
いまの業界は、人が足りていません。
薬剤師の数は増えていますが、足りない場所には来ません。
つまり、あなたを採りたい店は、ほかにもあります。
- 面接に来た時点で、ほぼ決まる
- 条件の交渉が通りやすい
- 地方なら、額面が上がることがある
いまの職場が辞めさせてくれないのは、代わりが見つからないからです。
それはそのまま、あなたの価値でもあります。
業界の状況は薬剤師は人手不足なのかにまとめました。
転職はリスクを伴いますが、「ほかの店は自分をいくらで採るのか」を知ることはノーリスクです。
その数字は、残ると決めたときにも使えます。
ほかの店がいくらで採るのか知りたい
まとめ

人手不足で辞められないと感じたときに、押さえておくことは次の5点です。
- 辞められます。期間の定めのない雇用は、申し入れから2週間(民法627条1項)
- ただし実務では就業規則に沿って早めに伝えるほうが円満
- 抜けた穴は必ず埋まる。むしろ、誰かが辞めないと会社は採用に動かない
- 辞める前に1回だけ言ってみる。動かなかった事実が次の根拠になる
- 人が足りないのは、こちらに有利な材料でもある
人手不足は、あなたが引き受ける問題ではありません。
会社が解いていない問題です。
どの会社を使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選にまとめています。
まずは2〜3社を比べてみる
出典:e-Gov法令検索「民法」(明治二十九年法律第八十九号)第627条
それでは、また。

