薬剤師の退職理由は面接でどう言うか|嘘をつかずに言い換える
本当の理由は、そのままでは言えない。
でも、嘘もつきたくない。
面接の準備で手が止まるのは、だいたいここです。
こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。
受ける側で4回座って、採用する側としても面接に同席しています。
嘘をつく必要はありません。同じ事実を「うちでは起きない」と分かる形に置き換えるだけです。
理由は、面接する側が確かめているのが1つだけだからです。
その辞め方が、うちでも起きるのかどうか。
僕の退職理由は、正直どれも言いにくいものでした。
毎日叱られて1年もたなかった職場。
親戚が経営する薬局。
長時間労働を何度訴えても変わらなかった会社。
それでも、事実を変えずに済みました。

面接する側が見ているのは、1つだけです

採用に関わってみて、はっきりしました。
退職理由を聞くのは、辞めた人を責めるためではありません。
「この人はうちでも同じ理由で辞めるのか」を知りたいだけです。
だから、悪口で終わる話がいちばん危ないです。
- 残業が多かったので
- 上司と合わなかったので
- 評価されなかったので
どれも事実だと思います。
ただ、受け取る側には「うちでも同じことを言うだろう」と届きます。
逆に、こう聞こえれば通ります。
その理由なら、うちでは起きないな。
面接全体で何を見ているかは薬剤師の面接でよく聞かれる質問にまとめました。
言い換えの型は4つです

やることは置き換えだけです。
事実は変えません。
| 型 | もとの言い方 | 置き換えた形 |
|---|---|---|
| 1|不満を、やりたいことに | 残業が多かった | 服薬指導に時間を使える環境で働きたい |
| 2|環境のせいを、自分の選択に | 教育体制がなかった | 教える側に回れる規模の店で働きたい |
| 3|人のせいを、仕組みの話に | 上司と合わなかった | 決定の経緯が共有されない体制だった |
| 4|言えないことは、範囲を狭める | 親族経営で立場が苦しかった | 親族の経営で、希望を出しにくい立場だった |
3番目がいちばん使えます。
人の話にすると、聞いた側は確かめようがありません。
仕組みの話にすると、相手は自分の店に当てはめて考えられます。
「うちは朝礼で共有しているから大丈夫だな」と思ってもらえれば、それで終わりです。
僕の転職の場合、どう言い換えるか

実際の中身で書きます。
いま同じ場面に戻るなら、こう言います。
新卒で入った職場|1年もたなかった
事実は、処方箋が1日三桁後半の門前で、毎日のように叱られていたことです。
そのまま言うと、打たれ弱い人に見えます。
置き換えるとこうなります。
1日三桁後半の門前で、考える前に手が動く状態でした。 1枚ずつ内容を見られる規模で働きたいと思い、転職しました。
枚数を出すのが大事です。
数字があると、採用する側は自分の店と比べられます。
「うちは80枚だから、むしろ合うな」と思ってもらえます。
2軒目|個人経営の薬局を3年で
ここは辞めた理由が前向きでした。
地元の近くに戻る話があったからです。
言いにくい理由がないときは、そのまま言うのがいちばん強いです。
無理に膨らませないでください。
3軒目|親戚が経営する薬局
いちばん言いにくかったのがここです。
公私の線が引けず、家族の関係にまでひびが入りました。
ここを全部話す必要はありません。
範囲を狭めます。
親族の経営で、雇用条件の希望を出しにくい立場でした。 一度、間に入ってもらえる形で働きたいと思っています。
これだけで十分伝わります。
しかも「エージェントを使っている理由」まで同時に説明できています。
どこまで話すかで迷った話は辞める理由が言いにくいとき、エージェントにどこまで話すかに書きました。
4軒目|長時間労働が改善されなかった
事実は、改善を頼んでも会社が動かなかったことです。
ここは、頼んだという事実をちゃんと入れます。
人員について、1年ぶんの来局データを出して増員をお願いしました。 対応が得られず、働き方を変えるには職場を変えるしかないと判断しました。
「頼んだ」が入ると、不満の話ではなくなります。
行動したうえでの判断に変わります。
採用する側から見ても、社内で動ける人に見えます。
これは有利に働きます。
言わないほうがいいこと3つ

採用する側に座っていて、もったいないと思った言い方です。
1|給料の話だけで終わる
「給与が上がらなかったので」だけだと、条件が良ければどこでもいい人に見えます。
年収の話は、退職理由ではなく交渉の場でします。
やり方は薬剤師の年収交渉はいつ・誰が・どう言うのかに書きました。
2|特定の人の話になる
「管理薬剤師の方が」「事務の◯◯さんが」。
聞いた側は、確かめようがありません。
そして同じことをうちでも言われる、と思われます。
3|「社風が合わなかった」
よく使われますが、中身がありません。
何が合わなかったのかを聞かれて、結局そこから話すことになります。
最初から仕組みの話にしたほうが早いです。
嘘をつくと、何が起きるか

ここは正直に書きます。
退職理由をごまかすと、入ったあとに同じことが起きます。
残業が理由なのに「スキルアップのため」と言えば、残業の多い店を紹介されます。
人間関係が理由なのに隠せば、同じ構造の店に入ります。
退職理由は、次の店を選ぶための条件そのものです。
面接で通すための作文にしてしまうと、自分の条件を自分で消すことになります。
入って1ヶ月で「思っていたのと違う」となったときの話は入社1ヶ月で「思ってたのと違う」と思ったときに、まずやることに書きました。
面接の前に、担当者に聞いてもらえます

言いにくい理由ほど、自分の口から言わずに済ませる方法があります。
エージェントを使っていれば、担当者が先に伝えてくれます。
「ご家族の経営する薬局で、条件面の調整が難しかったそうです」。
これだけで、面接では深く聞かれません。
僕も親戚の薬局を辞めたときは、担当者に事情を話したうえで進めてもらいました。
自分で説明するより、ずっと角が立ちませんでした。
転職はリスクを伴いますが、退職理由をどう言うか相談するだけなら、何も失いません。
言いにくい理由から相談してみる
まとめ

薬剤師の退職理由について、押さえておくことは次の5点です。
- 面接する側が見ているのは「うちでも同じ理由で辞めるか」だけ
- 嘘はいらない。同じ事実を置き換えるだけで通る
- いちばん使えるのは人の話を仕組みの話に変える型
- 「頼んだ」を入れると、不満ではなく判断になる
- ごまかすと、同じ店に入る。退職理由は次を選ぶ条件そのもの
言いにくい理由を持っている人のほうが、たぶん多いです。
僕も4回とも、そのままでは言えませんでした。
どの会社を使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選にまとめています。
まずは2〜3社を比べてみる
それでは、また。

