こんにちは!薬局薬剤師として16年、転職を4回経験しているほっしーです。
現在は地方の調剤薬局で管理薬剤師として勤務しています。
今回は薬剤師の「転職理由」にフォーカスした記事にしました。
職場の人間関係や業務の負担がつらくて、転職しようか悩んでます。
薬剤師の職場は人間関係が狭いから大変ですよね。
上司がすごく高圧的で自分勝手なんです。
それに職場に休憩室が無いから調剤室でお昼を食べるし、残業たくさんしなきゃいけない割に残業代がほぼ出てないんですよね。
そ、それはいろいろやばいですね。。
✅薬剤師がどういった理由で転職する人が多いのか知りたい
✅面接での転職理由の伝え方を知りたい
✅会社への退職希望の伝え方を知りたい
このような薬剤師さんの悩みを解決するための記事になっています。
薬剤師は「人間関係、労働環境、待遇」で転職を考えるケースが多い
どうして転職をするのか?ということですが。
薬剤師が転職を考えるきっかけは主に5つの理由があります。
それは次の通りです。
- 年収・待遇
- 会社での人間関係
- 労働環境
- 女性の結婚・出産・育児にかかる転職
- 新人薬剤師の挫折
これらの転職理由を順番に紹介していきます。
①年収・待遇面が理由で転職を考えるケース
現状の金銭的な条件や待遇に満足せずに転職を希望する薬剤師は多いです。
前職の給与を考慮してくれる会社が多いので、転職すると給与アップに直結します。
特に人手不足の薬局では高収入の求人が出ている場合も多いので、薬剤師にとっては転職=収入アップのチャンスになりやすい傾向があります。
男性であれば、家族を養わないといけないという理由から、調剤薬局・ドラッグストアに転職する方が非常に多く、病院薬剤師の方は給与の低さがネックになってしまっているようです。
それと、ある程度年収が上がってからの転職の場合はどうしても頭打ちになります。
男性薬剤師平均年収

女性薬剤師平均年収

僕が4年前に転職活動をした時に、当時の年収を見られ「こんなに出せないよ」と複数の会社から言われました。
具体的に地方の調剤薬局で【34歳男性薬剤師600万以上】の条件での給与アップは転職では難しいと痛感しました。
近年、薬剤師の数が多くなりすぎていわゆる『買い手市場』になりつつあります。
とはいえ地方であれば薬剤師は今でも『売り手市場』であることに間違いありません。
実際は特に地方都市や郊外であればあるほど薬剤師数は少なく『売り手市場』は変わらずつづいている現状を僕は見ています。
都内は買い手市場になりつつあるという話をよく聞きますが、地方の薬剤師転職はまだ売り手市場がつづいていますので給与交渉が有利に進みやすいです。
転職 → 年収アップ
という図式は基本的に今でも十分成り立ちます。
②人間関係が理由で転職を考えるケース
待遇面と同じくらい多い転職理由は、職場の人間関係に問題があるケースです。
職場がギスギスしているとか、先輩からの圧迫感がストレスに感じるとかありますよね。
特に中小企業の調剤薬局などは少ない人員と限られたスペースのなかで働くので、人間関係が深くなりがちです。
また、相性が悪い人と距離を置くのもなかなか難しく、ストレスが溜まりやすいのも理由の一つです。
上手くいかない原因の「根本」は何なのか、これを慎重に見極めることが問題解決への糸口になります。
③労働環境が理由で転職を考えるケース
薬剤師の仕事は患者さまの命に関わる業務なので、ミスが許されず、忙しい中でも常に正確性が求められます。
そういった毎日で残業の多さや休日出勤、夜間対応、異動やヘルプなどによって精神的・身体的にも疲労が蓄積しがちになります。
僕の体験談になりますが、1日1000枚の処方箋を扱う薬局にいた時のこと。
仕事の忙しさと毎日の叱責により肉体と精神が限界で、
薬剤師が病んでたら本末転倒だろ。
僕はもっとホワイトなところで余裕のある働き方を目指すんだ
と思って転職したこともあります。
あれは本当に転職しておいてよかったと心から思いますね。
資格さえあればどこででもやっていけるというのは本当です。
薬剤師は資格さえあれば様々な労働環境への転職が可能なので、少しでも整った環境に転職しようと考えることがよくあるのです。
薬局の設備が業務に支障を来すケースもあります。
今の職場が上のよくない方に2、3個当てはまっていたらヤバいです。。
また、転職活動時の面接や店舗見学の際でもチェックしておきたい項目になりますので、よく覚えておいてもらった方がよいです!
④その他:女性の結婚・出産・育児にかかる転職
薬剤師の6割〜7割は女性です。
女性が多い業界のため、結婚、妊娠、出産などのライフイベントにも寛容な職場が多く転職もしやすいです。
- 結婚・出産・育児などを見越して包容力のある職場にあらかじめ転職し、長く勤める
- 色々な会社が見てみたければ、ライフイベント毎に転職を考える
- 40代〜50代になって同じ会社で復職する
など生活に応じて組み立てやすいのも女性薬剤師の特徴です。
- 20代〜30代 の女性薬剤師
- 結婚→出産→育児のライフイベントが増え、育休明けに正社員からパートに転身されるケースが多くなります。
この年代の求人数は非常に多いです。
- 40代〜50代 の女性薬剤師
- 育児がひと段落し、正社員で働きたい方が多い年代です。
子育て中の女性薬剤師であれば勤務時間が9時から15時くらいまでに集中するので、その他の時間帯の人員が足りなくなることがよくあります。
そのため非常に重宝されます。
⑤その他:新人薬剤師によくあるケース
社会人生活に慣れていない1年目は覚えることが多くただでさえ大変ですよね。
僕も薬剤師1年目で大きな挫折を経験しているのでとっっっってもよくわかります。
なかなか仕事内容が覚えられず叱責や嫌味を言われる毎日で、次第に職場に行くのも辛く感じるようになる方も少なくないようです。
- 僕が新卒で入社した時の経験
- 大きな薬局で経験を積みたいと思い、都内で11店舗経営している調剤薬局に入社しました。
配属された店舗は薬剤師30人規模の巨大な薬局で、1日1000枚も処方箋を受け付ける店舗でした。
仕事が覚えられず同期に抜かれ毎日叱責されつづけました。
辞めたいと思う、と親戚のおばさん(薬剤師)に言ったところ
「そんなこと言わずに3年はがんばれ!」
とアドバイスをもらいましたが、耐え切れず1年足らずで退職→転職しました。
その後ほかの地域の小さな薬局へ転職しましたが、患者さんとの距離が近く、仕事の楽しさを感じました。
結果わかったことは『自分に合う職場や働きやすい環境は探せば必ずある』ということで、早めに転職して本当に良かったと思っています。
そもそも今転職すべきなのか、を考える
もしかしたら、今感じている悩みは転職しなくても解決できるかもしれません。
一度立ち止まって冷静に考えましょう。
何故なら、転職のことを一度考え始めると『転職』ありきで物事を考えるようになってしまうからです。
転職ありきで考えてしまうと本来の目的を見失ってしまうので
- 残業時間が多すぎる
- 職場の人間関係が悪い
- 給料が安い
これらを解決することが目的!解決手段のひとつとして転職もありますよ、という考え方が良いかと思います。
まずは現状で打てる手を打ち、それでもダメなら転職!が良いと思います。
※それすら出来ないほど疲弊しきっている場合は別です。(早く脱出する方がよいです)
「ネガティブ」→「ポジティブ」と「感謝」に切り替えて退職の意向を伝えると、自分のためになる
転職というとネガティブなイメージが付きまといます。
何故なら「残業が多すぎるから」「休日が少なすぎるから」「上司が最悪」などマイナスな理由から転職活動がスタートしているからです。
でも、これって言い換えると「効率よく仕事がしたい」「仕事もプライベートも充実させたい」「仕事上のコミュニケーションも大切にしたい」という意志の表れですよね。
言い換えると
ちょっとした言い換えで相手が受ける印象が随分変わりますし、自分の心も軽くなります。
退職の意向を「伝えられる会社の立場」で考えると、ネガティブな理由を言われるよりもポジティブな理由を言われる方が気持ちよく送り出せると思うんです。
そうすると相手も柔らかな態度になってくれることも多いし、今までの会社に対して感謝の気持ちも湧いてきます。
「感謝の気持ち」ってとても大事で、もっと大事なのが「感謝を言葉にする」こと。
そうするとだいたいの事柄が円滑に進むようになります。
たとえ自分にとって最悪な会社だったとしても100%悪!というのはあり得ないので、その中で何が自分にとって勉強になったのか考えて言葉にしましょう
残業多すぎるし休日少ないんでやってられません!辞めます。
というネガティブな理由をそのまま吐き出すよりも
もっと効率良く仕事に取り組める環境を探したくて、自分のライフスタイルも見直したいんで退職いたします。〇〇さんや社長には今までたくさんの事を教えていただき感謝しています。ありがとうございます。
というように「ポジティブ」と「感謝」を織り交ぜて伝えることで、今後の自分を取り巻く環境に良い変化が起こります。
本当に大概のことは円滑に進むようになるので、ポジティブな理由+感謝はおすすめです!
- 退職の意向を伝えるとき「ポジティブ」「感謝」は大事!(ほっしーの体験談)
- 僕は前職で親戚(叔父夫婦、従兄弟夫婦)が経営する薬局で働いていました。
叔母のクセが強く、普段から何をどう言っても文句で返してくるような人なのです。
そんな叔母にどうやって退職の意向を伝えようか・・・
普通に考えてかなり難易度高かったのですが「ポジティブ」と「感謝」を織り交ぜて退職の意向を伝えることで超意外にもすんなりクリアできました。
結果、退職後も親戚としてはちょうど良い距離感で今でも付き合っています。
これを踏まえて、退職の意向の考え方と伝え方はとても大事だと痛感しています。
会社への感謝は本当に思っていることだったので、それを言葉にすることで今でも心の中に残っています。
転職方法:おすすめは薬剤師の転職エージェント
転職サイトは聞いたことがあるけど、転職エージェントってなんですか?
転職サイトとは、インターネットなどで求人を掲載しているサービスで、求職者自身で人材を募集している企業を検索・選択し、希望や条件に合う企業に応募することができます。
転職エージェントとは、転職支援のプロであるキャリアアドバイザーが、企業と求職者の間に立ち、希望や条件、将来的な目標などをもとに、最適な求人を紹介し、転職活動をサポートするサービスです。
リクルートエージェントHPより引用(転職エージェントならリクルートエージェント (r-agent.com))
転職サイトと転職エージェントには一般的にこのような違いがありますが、薬剤師転職の場合「転職サイト」と言っても実際には転職エージェントを指す場合がほとんどだという印象です。
薬剤師の方は転職エージェントを使わずに転職している場合が意外と多い、とお聞きすることがあります。(企業へ直接応募、ハローワーク経由などが多い)
転職エージェントを利用するかしないかで言うと、利用するメリットの方が圧倒的に大きいです。
特に薬剤師の場合は転職活動や面接に慣れていない人が多い(僕も)ので、専門の転職エージェントはとてもありがたい存在になります。
転職エージェントの情報収集力はすごいです。
ネットにない情報がバンバン出てくるので、絶対に頼るべき!
僕はもし次に転職するときも、間違いなく転職エージェントを利用します。
今まで転職を3回経験したほっしーが利用してきたものを含めて、おすすめの薬剤師転職エージェントを紹介した記事がありますので、よかったら参考にしてみてください。
おすすめエージェント記事(工事中)
面接では、転職理由のポジティブ変換と「世の中の流れを見る」発言もできたら良い
退職意向を伝えるときと一緒で、面接でも「ネガティブ」→「ポジティブ」へ変換して伝えることは非常に重要です。
退職意向を伝える段階でもう基本は出来上がっていると思うので、あとは「世の中の流れを見る」ことに着目しましょう。
御社で具体的に何がしたいのか??ですが
調剤が早くて正確です!患者さんと和やかに話ができるのが強みです!ムードメーカーです!
これでは正直弱いです。
今どんな薬剤師が世間から求められているのか?薬局は今どういう在り方なのか?
を考えている回答が求められます。
たとえば今なら
- 在宅訪問について経験を積みたいと思っています!
- 対人業務に力を入れていきたいです!
- 地域連携薬局の要件を満たすために御社ではどのようにされていますか?
こんなかんじの事が言えると「お、できるやつだな」と思われます。
僕が今の会社の面接を受けた時も在宅のことには触れたと思いますが、他に何か質問は?というところで
御社の経営状況をお教えいただけますか?
と聞いたところがすごく評価されたようです。
希望する会社が黒字なのか確認することはとても大事で、良い視点を持っているねと言われました。
参考に・・・なるかわかりませんが^^;
転職は「自分の将来を明るく照らす」手段のひとつとして最適です
今回は、薬剤師がどのような理由で転職を考えることが多いのか
そして、退職意向の伝え方や面接での受け答えのコツを紹介しました。
転職はどうしてもネガティブな発信になってしまいがちです。
どんな理由であれポジティブに変換できるとそれが退職意向の伝え方だったり面接の受け答えなどに生かすことができます。
それに、気持ちの面で楽になります。
そして転職を全面的にサポートしてくれる「転職エージェント」は是非利用すべきだと思います。
転職エージェントがたくさんありすぎてわからないよ!って人は僕が3回の転職経験を踏まえておすすめできるサイトをピックアップしたので参考にしてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。