人が足りないから来てほしい。
親戚や知り合いから、そう言われることがあります。

こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。
4回のうち1回が、親戚の薬局でした。

いちばん効いたのは、条件を言えなくなることでした。そこから、ほかの全部が始まります。

理由は、間に立つ人がいないからです。
雇用の条件を決める相手が、そのまま親戚です。

悪い人たちだったわけではありません。
それでも、家族の関係にまでひびが入りました。

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この記事を書いた人

名前:とんぷく
職業:薬局薬剤師(管理薬剤師)
経歴:薬剤師歴19年・転職4回
備考:一包化が好き。パートナーも薬剤師

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誘われたときのこと

分かれ道の前に立つ人のイラスト

25歳のときでした。
首都圏で働いていたところに、地方の親戚から声がかかりました。

薬剤師が足りなくて困っている、来てくれないか。
地元の近くで、いずれは帰りたいと思っていた場所です。

僕は「行きます」と答えました。
結局、夫婦で入ることになります。

ここまでは、良い話に見えていました。

1|条件が決められない

給料袋と給与明細のイラスト

エージェントを通していないので、雇用の条件は自分たちで決めることになりました。

ここで、ほとんど何も言えませんでした。

給料の希望も、休みの希望も、言い出せないまま入っています。
相手は親戚です。
お金の話を切り出した瞬間に、関係が変わってしまう気がしました。

条件を言えないまま入ると、あとから変えられません。
入ってから「やっぱり」と言うほうが、もっと言いにくいからです。

これは縁故だけの話ではありません。
年収の交渉は、自分でやらないほうが通ります。
理由は薬剤師の年収交渉はいつ・誰が・どう言うのかに書きました。

2|公私の線が消える

書類を見て困った顔をしている男性のイラスト

仕事以外のことにも口を出されました。

妻には、姑のような接し方をされました。
家族の関係にもひびが入っています。

ここが、いちばんしんどかったところです。

仕事の不満は、家に帰れば置いてこられます。
でも、職場にいるのが親戚だと、置いてくる場所がありません。

辞めたあとも、関係は続きます。
「辞めたら終わり」にできないのが、普通の転職と決定的に違うところでした。

3|周りから見ると「経営者側の人」

白衣を着た薬剤師2人が話しているイラスト

スタッフから見れば、僕は「経営者の甥」です。

同じ現場で同じ仕事をしていても、少し違う立場の人として扱われました。

これは、こちらが何をしても変わりません。
事実として、そういう位置にいるからです。

管理薬剤師になってからは、さらに難しくなりました。
人の問題を収めようとしても、「身内だから言える」と思われる場面があります。

年上の部下との難しさは年上の部下が言うことを聞かないに書きました。
縁故の場合、ここに「立場」が1枚乗ります。

それでも、得たものはあります

上向きの矢印を駆け上がる人のイラスト

悪いことばかり書いたので、正直に逆も書きます。

  • 年収は上がりました(500万円で入り、管理薬剤師になって580万円)
  • 管理薬剤師を任せてもらえました(通算10年の、はじまりがここです)
  • 地元の近くに戻れました

管理薬剤師の経験は、そのあとの転職で効いています。
次の職場の提示額そのものが変わりました。

その話は管理薬剤師を通算10年やって、面接する側にも回ってわかったことにまとめました。

辞めるのにも、時間がかかります

カレンダーのイラスト

普通の転職より、円満退社のハードルが上がります。

僕は辞めると決めてから3年かけて、周りを固めてから出ました。
引き継ぎの話ではありません。関係を壊さずに出るための時間です。

ここまでかける必要はないと思います。
ただ、「来月で辞めます」が言いにくいことは、先に知っておいてください。

辞める理由をどこまで話すかで迷った話は辞める理由が言いにくいとき、エージェントにどこまで話すかに、面接でどう言うかは薬剤師の退職理由は面接でどう言うかに書いています。

これから誘われる人へ

白衣の薬剤師がポイントを説明しているイラスト

やめておけ、とは言いません。
条件さえ決まっていれば、悪い選択ではないと思っています。

入る前に、この3つだけやってください。

1|条件を紙にする

給料、休日、勤務時間、役職、残業の扱い。
雇用契約書を、普通の会社と同じように交わす。

「身内だから」で省いたものが、あとで全部こちらに返ってきます。

2|言いにくい条件ほど、先に言う

「来てほしい」と言われている時点が、いちばん条件を通しやすいタイミングです。
そこを過ぎると、もう言えません。

3|辞めるときの話を、先にしておく

縁起でもない話に聞こえますが、ここがいちばん大事です。
「合わなかったら出ます」と最初に言っておけると、あとが全然違います。

友人の薬局で働く、友人と一緒に始める、というのも同じです。
やるなら、仕事と私生活を完全に分ける前提で進めてください。

転職はリスクを伴いますが、「同じ条件の求人がいくらで出ているか」を見ることはノーリスクです。
数字を1つ持っているだけで、誘いに返せる言葉が変わります。

返事をする前に相場を知りたい

まとめ

ゴールの旗を指し示す男性のイラスト

親戚や知り合いの薬局について、押さえておくことは次の5点です。

  • いちばん効くのは条件を言えなくなること。間に立つ人がいない
  • 公私の線が消える。仕事の不満を家に置いてこられない
  • 周りからは「経営者側の人」に見える。これは変えられない
  • 辞めるのに時間がかかる。僕は3年かけた
  • 入るなら条件を紙にする・先に言う・辞めるときの話をしておく

誘ってくれたこと自体は、ありがたい話です。
ありがたいからこそ、条件は先に決めてください。

どの会社を使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選にまとめています。

まずは2〜3社を比べてみる

それでは、また。