40代の薬剤師は使えない。
そう言われたのか、自分でそう思っているのか。
どちらでも、見られているところは同じです。

こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。
僕も40代で、採用する側として面接に同席したこともあります。

40代が使えないのではありません。使えない人に見えるかどうかの分かれ目が、3つあるだけです。

理由は、落とす理由がほとんど能力ではないからです。
調剤薬局の面接で「スキル不足だから落とす」ことは、実はあまりありません。

正直に書くと、20代の僕のほうがよほど使えませんでした。
新卒で入った都市部の門前薬局では、毎日のように叱られて、1年ももちませんでした。

年齢そのものを理由に落とした場面は、見たことがありません。

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この記事を書いた人

名前:とんぷく
職業:薬局薬剤師(管理薬剤師)
経歴:薬剤師歴19年・転職4回
備考:一包化が好き。パートナーも薬剤師

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「使えない」は、だいたい能力の話ではない

腕を組んで並ぶ面接官のイラスト

採用面接に同席して、はっきりしたことがあります。

落ちる理由の多くは、一緒に働く画が浮かばないことです。

具体的には、この3つです。

  • 前の職場の話が、悪口で終わっている
  • 質問がひとつも出てこない
  • 条件の話しかしない

どれも年齢とは関係ありません。
ただ、40代だと目立ちます。
経験が長いぶん、語れる不満も多いからです。

同じことを20代がやっても「まだ若いから」で済みます。
40代がやると「この人は変わらないだろう」に変わります。

面接する側から見た答え方は薬剤師の面接でよく聞かれる質問にまとめました。

分かれ目1|いまの年収

給料袋と給与明細のイラスト

いちばん現実的な壁です。

僕が転職活動をしたとき、年収は580万円でした。
複数の会社から「こんなに出せないよ」と言われています。

年収400万円台の人が50万円上げるのは、わりと現実的です。
600万円に近づくと、同じ50万円がとたんに難しくなります。

「40代だから下がる」と言われることの正体は、たいていこれです。
年齢ではなく、いまの金額が枠に入らない。

ここを詳しく書いたのが40代薬剤師の転職は厳しいのかです。
壁になったのは年齢ではなく年収でした。

分かれ目2|年下の上司の下に入れるか

白衣を着た薬剤師2人が話しているイラスト

40代で移ると、たいてい自分より若い管理薬剤師の下に入ります。

採用する側は、ここをいちばん心配しています。
口には出しませんが、見ています。

僕は管理薬剤師の側として、年上の部下を持ったことがあります。
やりにくい人には、共通点がありました。

  • 「前の店ではこうだった」が口癖になっている
  • 決まったことに、あとから異論を出す
  • 管理薬剤師を飛ばして、社長や本部に話を通す

どれも、本人に悪気はありません。
経験があるからこそ出てくる行動です。

ただ、受け取る側には「扱いにくい人」として届きます。

逆に、やりやすい年上の部下もいます。
決まったことには乗って、意見は先に言ってくれる人です。
経験があるぶん、判断も早い。

この話を管理薬剤師の側から書いたのが年上の部下が言うことを聞かないです。
自分がどう見えるかは、逆側から読むのがいちばん早いです。

分かれ目3|数字で話せるか

右肩上がりに伸びる2本の折れ線グラフ

40代の面接で聞かれるのは、調剤のスピードではありません。

管理薬剤師をしていると、こういう数字を毎月見ます。

  • 処方箋の枚数と、それを何人で回したか
  • 後発品の割合
  • 加算の算定状況
  • 直近で何人辞めたか

面接でこれを言える人は、そう多くありません。

「月◯枚を薬剤師◯人で回していました」
「地域支援体制加算の要件は、こう満たしていました」

この2文が言えるだけで、前提が変わります。

管理薬剤師として応募する場合、必ず「人」の話になります。
「人が辞めたとき、どうしましたか」です。
ここに答えられる材料を持っているかどうかが、提示額を左右します。

書き出し方は薬剤師の職務経歴書に、管理薬剤師で何が手に入るかは管理薬剤師を通算10年やって、面接する側にも回ってわかったことに書きました。

むしろ、40代にしか出せないもの

白衣の薬剤師がポイントを説明しているイラスト

「使えない」の話ばかり書いたので、逆も書きます。

採用する側が本当にほしいのは、人の問題を収められる人です。

これは今後もっと分かれ目になります。
国の推計では、2045年までに人の数だけが需要を追い越していきます(薬剤師はオワコンなのか)。

  • 辞めそうなスタッフに、先に気づける
  • 患者さんのクレームを、その場で終わらせられる
  • 新人に、聞かれる前に説明できる

これは経験の長さでしか手に入りません。

調剤のスピードなら、20代のほうが速いこともあります。
でも、店が止まるのはスピード不足のときではありません。
人が辞めたときです。

複数の薬局を見てきたことが何になるかは薬局をいくつか経験すると、職場の問題点が見えるようになるに書きました。

本当に厳しいのは「40代・未経験」のとき

書類を見て困った顔をしている男性のイラスト

ここは正直に書きます。

40代から未経験の分野に入るのは、はっきり厳しいです。

企業や製薬メーカーは、調剤薬局より給与の上限が高い世界です。
ただ、求人の数が桁違いに少なく、未経験で入れる年齢の幅も狭い。
本気で狙うなら、20代から30代前半で動くしかないと思っています。

一方で、ブランクからの復帰は話が別です。

子育てなどで現場を離れていた場合、いきなり正社員に戻る必要はありません。
パートや単発から戻る道があります。
時給ベースなら、ブランクの長さより「すぐ回せるかどうか」で見られます。

業種ごとの上限は薬剤師で年収1000万は可能かに、派遣や単発の働き方はファル・メイトは「正社員がしんどい」の答えになるかにまとめました。

40代で動くなら、早いほうがいい

上向きの矢印を駆け上がる人のイラスト

年収が上がってから動こうとすると、選択肢のほうが先に減ります。

これは40代の中でも起きます。
同じ40代でも、年収が上がったあとほど枠は狭くなるからです。

ただ、動くというのは、辞めるという意味ではありません。

転職はリスクを伴いますが、転職活動そのものにリスクはありません。
いまの自分にいくらの値が付くのか、どんな店から声がかかるのか。
それを知るだけなら、何も失わずにできます。

知ったうえで、いまの職場に残るという結論でも構いません。
外の相場を知って残るのと、知らないまま残るのは違います。

いまの自分にいくらで声がかかるか

まとめ

ゴールの旗を指し示す男性のイラスト

40代の薬剤師について、押さえておくことは次の5点です。

  • 落ちる理由は能力ではない。一緒に働く画が浮かぶかどうか
  • 分かれ目1はいまの年収。「40代だから下がる」の正体はこれ
  • 分かれ目2は年下の上司の下に入れるか。採用側がいちばん心配している
  • 分かれ目3は数字で話せるか。枚数、加算、離職。調剤のスピードではない
  • 人の問題を収められるのは40代だけ。店が止まるのは、人が辞めたとき

20代の僕は、1年ももちませんでした。
いまのほうが、間違いなく使えます。

使えないのは年齢ではなく、見せ方です。

どの会社を使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選にまとめています。

まずは2〜3社を比べてみる

それでは、また。