地方の薬剤師は高給なのか|都市部から移って年収は80万上がり、家賃は5万下がりました
薬剤師は地方のほうが給料がいい。
よく聞く話ですが、具体的にいくら違うのか。
こんにちは。薬局薬剤師のとんぷくです。薬剤師歴19年、転職は4回、管理薬剤師は通算10年やってきました。
新卒で都市部の薬局に入り、25歳で地方に移りました。
年収は80万円上がり、家の固定費は月5万円以上下がりました。差し引きで、使えるお金は年100万円近く変わっています。
理由は、地方のほうが薬剤師が足りていないからです。
都市部は人が集まるので、高く出さなくても採用できます。
ただ、地方で増えるお金もあります。
灯油代と、ガソリン代と、車です。
そこも全部出して並べます。
結論から言うと、それでも残る額は増えました。

僕の実額|都市部と地方

まず年収です。
| 時期 | 職場 | 年収 |
|---|---|---|
| 新卒 | 都市部・大手チェーンの門前薬局 | 420万円 |
| 25歳 | 地方の薬局へ | 500万円 |
| 30歳ごろ | 同じ薬局で管理薬剤師に | 580万円 |
| 現在 | 地域密着の調剤薬局 | 650万円 |
地方に移った時点で、80万円上がっています。
しかも、都市部では処方箋が1日三桁後半の門前薬局でした。
薬剤師が何十人もいる店です。
仕事の量は、地方に移ってから明らかに減りました。
4回ぶんの記録は薬剤師が4回転職した全記録にあります。
なぜ地方のほうが高く出せるのか

理由は単純で、人が来ないからです。
都市部には薬剤師が集まります。
募集を出せば応募がある場所では、給与を上げる理由がありません。
地方は逆です。
募集しても来ない。
だから出せる範囲で上げるしかありません。
国の需給推計にも、余り方は地域によって違うと書かれています。
全国の数字をどう読むかは薬剤師はオワコンなのかにまとめました。
もうひとつあります。
大手チェーンより、中小のほうが高いことが多いという点です。
全国チェーンは給与テーブルが決まっていますが、中小は交渉の余地があります。
規模による違いは大手チェーンと中小薬局は実際どう違うかに書きました。
減ったお金|住居費が月5.2万円

ここがいちばん大きく動きました。
| 都市部 | 地方 | |
|---|---|---|
| 家賃 | 9万円 | 6〜7万円 |
| 駐車場 | 2.7万円 | 0円 |
| 合計 | 11.7万円 | 6.5万円 |
月5.2万円、年にすると62万円です。
差が出たのは家賃より駐車場です。
都市部では、停めておくだけで月2.7万円かかります。
地方では敷地に停めるので、かかりません。
我が家はいま車が2台ありますが、2台とも駐車場代は0円です。
都市部で同じことをしたら、それだけで月5万円を超えます。
そして当時は借家でしたが、いまは持ち家です。
都市部で家賃11.7万円を払い続けていたら、この選択はできていません。
増えたお金|灯油・ガソリン・車

地方に移ると増えるものもあります。
ここを書かない記事は信用しないでください。
1|灯油代
寒い地域なので、冬はファンヒーターを使います。
月1万円が、半年続きます。
年6万円です。
都市部ではかからなかった費用です。
2|ガソリン代
電車に乗らなくなり、移動は全部車になりました。
月1万円ほどです。
ただし、通勤ぶんは手当として会社から出ています。
自腹になるのは、買い物や休日の移動ぶんです。
3|車そのもの
これがいちばん大きい変動要素です。
地方では1人1台が普通です。
我が家も2台あります。
車両代、保険、車検、自動車税、そして冬タイヤ。
2台目があるかないかで、年間の負担はかなり変わります。
ここは住んでいる場所と家族構成で違うので、金額は出しません。
ただ、地方を検討するなら、ここだけは自分で計算しておいたほうがいいです。
差し引きで、どうなったか

並べます。
| 年あたり | |
|---|---|
| 年収が増えた | +80万円 |
| 住居費が減った | +62万円 |
| 灯油が増えた | −6万円 |
| ガソリンが増えた(通勤ぶんは手当) | −12万円 |
| 車の維持費が増えた | 台数しだい |
上の2つで142万円。
下の2つで18万円。
車の2台目を足しても、残る額は明らかに増えました。
もうひとつ、表に出ない差があります。
物価が全体に安いです。
食料品も外食も、都市部にいたときより確実に安く済んでいます。
年収そのものの動かし方は薬剤師が年収を上げる方法3つに、1000万に届くかどうかは薬剤師で年収1000万は可能かに書きました。
お金以外で変わったこと

数字にならない部分です。
通勤が電車から車になりました。
満員電車がなくなったのは、思っていたより大きかったです。
そのかわり、雪の朝は早く出ます。
処方箋の枚数が減りました。
都市部の門前は1日三桁後半でした。
いまは地域密着の薬局です。
同じ患者さんに何年も関わります。
どちらが良いかではなく、仕事の中身が変わります。
薬局の型による違いは門前・面・在宅特化・敷地内にまとめました。
地方が向かない人もいます

正直に書きます。
- 車に乗らない、乗りたくない人。地方では生活が成り立ちません
- 求人の数そのものが少ない。選べる店舗数は都市部と比べものになりません
- 専門性を深めたい人。症例数や勉強会の機会は都市部が上です
- 転職先が限られる。合わなかったとき、次の選択肢が少ない
4つ目は特に大事です。
地方は、入る前に調べる重さが都市部より上がります。
地方で探すなら、担当者の土地勘を見る

ここは実感があります。
地方の求人は、ネットに出ている情報だけでは中身がわかりません。
店舗数が少ないぶん、1軒ごとの事情が結果を左右するからです。
僕がいまの職場を紹介されたとき、担当者は僕の希望エリアの出身でした。
地元の中小薬局について踏み込んで聞いたら、すんなり答えが返ってきただけでなく、こちらの知らない情報まで出てきました。
逆に言えば、土地勘のない担当者に当たると地方は厳しいです。
地方に強かった2社の比較はファルマスタッフとお仕事ラボを両方使った比較にまとめました。
僕はこの2社で、どちらも地方で決まっています。
地方に移るかどうかは大きな決断です。でも、相場を聞いてみるだけなら何も失いません。
いくらで出てくるのかを知ってから考えても、遅くありません。
地方の求人がいくらで出るか見てみる
まとめ

地方の薬剤師の年収について、押さえておくことは次の5点です。
- 都市部420万円から地方500万円。移った時点で+80万円
- 住居費は月11.7万円→6.5万円。差が出たのは家賃より駐車場
- 増えるのは灯油(年6万円)・ガソリン・車の維持費
- 差し引きで残る額は増えた。物価も全体に安い
- ただし求人の数は少ない。入る前に調べる重さが上がる
「地方は給料がいい」は本当でした。
ただ、上がるのは年収だけではありません。
下がった固定費のほうが、実は大きかったです。
どの会社を使うかは【2026年最新】薬剤師転職エージェントおすすめ5選にまとめています。
まずは2〜3社を比べてみる
それでは、また。

